富士山麓の湧水で育つ野菜(水かけ菜)

今日のちぃさんぽは、湧水で育つ野菜を探しに富士山麓の都留市へ向かいました。富士急行線のレトロな登山列車で山梨へと向かうとすっかり空気が変わり、ちょっとした旅気分。

迎えてくれたのは、NPO法人都留環境フォーラムで在来野菜の栽培に取り組む内山歩さん。山間部でひっそりと受け継がれてきた在来野菜をよみがえらせ、地域おこしにつなげたいと意気込みを語ってくれました。

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さっそく畑を案内してもらうと、湧水で育つと聞いていましたが、一面にひろがる水面に浮かんだように並ぶ「水かけ菜」にはびっくり。

「富士の湧水は、冬でも温かいんですよ。手をつけてみてください。」
内山さんに促され、手をつけてみると、温かい。富士山麓の湧水は水温が高く、真冬でも10~13度ほど。源泉かけ流しの湧水で育つなんて、とってもぜいたくなお野菜です。葉は大形で欠刻は小さく、京都の「畑菜」に似ています。根っこも大きく育つので塩漬けにされ、トウ立ちした蕾は漬物に加工されるようです。

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(水かけ菜の栽培)

別名「冬菜」とも呼ばれ、休耕田や水田の裏作として冬期に育てられてきたという水かけ菜は、古くから湧水の保温効果を利用して冬の厳しい土地に根付いてきたのです。そして、周辺には昔から水田の脇で育てられてきたという「水ねぎ」が育ち、のどかな富士山麓の情景を織り成しています。

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富士山麓の風物詩である水かけ菜の栽培もやがて担い手が減り、伝統ある野菜を守りたいと、都留文科大学の学生たちが3,4年前に「和み菜家」というグループを結成。自分たちで休耕田を借りて水かけ菜を栽培し、公民館で収穫したものを販売しています。顧問の先生がいるわけでもなく、自主的に始めたという学生たち。現在は9名のメンバーで畑を管理し、この日も集荷に来ていました。

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水のあるこの風景は、百年後どうなっているでしょうか。担い手が減っていく一方で、消えつつある種を受け継ごうと、新たに立ち上がる人たちが全国には少なからずいることは心強いです。

希望の種の生産現場へと足を運ぶちぃさんぽ。さて、お次は地元、京都へ―。

(まえだちさと)

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